香自体の歴史はかなりさかのぼることができると思います。
たとえば日本でも、仏教伝来とともに香を焚いて体や衣服を清める儀式が伝わってきており、
その香を焚く習慣がやがて平安貴族たちのたしなみにも受け継がれていきます。
アルコールに溶かすタイプの香水ができるのは、
イスラーム世界で確立されたアルコールの製法がヨーロッパに伝わってから。
(たぶんイスラーム世界ではヨーロッパよりも旧い伝統があると思いますが、わかりません)
風呂に入る習慣というものが一般的でなかったヨーロッパでは、
ルネサンス期以降、体臭を消すために香水が流行しだすことになります。
香水文化の普及に絶大な影響力を及ぼすのは、フランスの太陽王ルイ14世です。
この頃の流行は動物性の香水(ムスクとか)だったようです。
その後も流行はつづき、ルイ16世の妃マリー・アントワネットに関しては言うまでもないですね。
(彼女はフローラル系を好んだようです)
しかし、1789年に始まったフランス革命がだんだんと過激化し、
1792年には王政が廃止となり、翌年にはルイ16世やマリー・アントワネットも処刑されてしまいます。
時の革命政権は、贅沢を徹底的に廃し、香水も当然のことながら禁止されます。
それが一変したのはナポレオンの登場によってです。
現在でもオーデコロン狂いと言えばナポレオンを指すくらいナポレオンの香水好きは有名で、
戦場でも1か月に60本は消費していたと言われます。
ちなみにナポレオンの愛用は柑橘系だったと言われます。
【クリスチャンディオール】 オーソバージュ オードトワレスプレー(男性用) --50ml/1.7oz />
└ 柑橘系ブームの原点となったと言われる香水で、レモン系の爽やかさが売りです。